クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

ヘアカラーの艶とハイトーンの悩ましい関係

昨日、ご紹介によりヘアカラーでお越しいただいた方からの質問です。

紹介された理由を伺うと「〇〇さんの髪の艶が凄く綺麗だったので、どこで染めてるの?と聞いたらこちらのお店と教えてもらいました」との事です。

そこで色(トーン)についてお話をさせて頂きましたが、希望の色はかなりのハイトーンでしたが艶があるように見えるためにはロートーンの方が深い艶が出る事を説明しました。

これは単純な事ですが鏡は光を通過しないので光を当てると反射して眩しく見えるけど、ガラスは光を通過するため光を当てても反射しにくく眩しくは無いのと同じ事なのです。

簡単に言うとヘアカラーは毛髪内をブリーチし、同時に色素が入り発色するのですが、その時の色素が明るければ明るいほど光の通過率があがり反射しにくくなります(当然、暗いほど光は通りにくく艶も出にくい)

そのため白髪や金髪などは艶が出にくくなる(白髪は白ではなく毛髪内部のメラニン色素が無く空洞の為、光を通し反射しにくい)

いわゆる『茶髪』が傷んで見えるのはその為であり、それでも艶を見せたり手触りを良くするために人工的な加工(シリコンなどのコーティング剤)が受け入れられている。実はこれが毛髪の健康にとっては悪循環なんだけど・・・

ヘアカラーをしながらも綺麗な艶を見せたいと願うなら、ある程度のロートーンがお勧めであるが、それでもある程度の明るさと艶の両立をするためにはそれなりのヘアカラー剤(高コスト)や添加剤や技術が伴います。

昨日は結果的には明るい色を選択しましたが、その出来栄えには「凄く綺麗でサラサラでビックリ」と喜んで頂きました(当店ではトリートメントやコーティング剤などは一切使いませんが)

最後に「紹介者の〇〇さんは何時もツヤツヤしてるけどなんで?」と聞かれたので「特に手入れは要りませんがシャンプーだけは良い物を選んで下さいね」とお伝えしました。

最も間違った手入れ法は安いシャンプーに高いトリートメントを使う事です。