クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

これでツルツル・サラサラにならない訳はない

以前にも「クリームシャンプーについて」と題して書いた事がありましたが、最近はそれらの製品により痒みを感じるという人が増えているそうです。

勿論、それは製品だけの問題では無く使用方法にも問題があるのでは?と思う事もあります。

ここにある人気のクリームシャンプーの処方を掲載してみます。

水、セタノール、ベヘントリモニウムクロリド、イソステアリン酸水添ヒマシ油、(水添ロジン/ジイソステアリン酸)グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル、アルガニアスピノサ核油、バオバブ種子油、カンゾウ根エキス、チャ乾留液、カキタンニン、センブリエキス、ホホバ葉エキス、トウキンセンカ花エキス、加水分解ダイズエキス、ラベンダー花エキス、ダマスクバラ花エキス、オウゴン根エキス、オトギリソウ花/葉/茎エキス、ローズマリー葉エキス、ザクロ果皮エキス、ハイビスカス花エキス、ガリカバラ花、グリコシルトレハロース、ダマスクバラ花油、ラベンダー油、ローズマリー葉油、ニオイテンジクアオイ油、ステアロキシプロピルトリモニウムクロリド、加水分解水添デンプン、ステアリルアルコール、BG、PEG-90M、エタノールシリカクエン酸Na、グリセリングリシン、硫酸亜鉛、イソプロパノール、フェノキシエタノール、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、香料

上記のクリームシャンプーの配合表をみると「これでツルツル、サラサラにならない訳はない」と言う処方ですね。

なぜなら、シャンプー剤と言うよりも良くあるカチオン系のトリートメント剤に近いからです(但し毛髪自体の修復能力は・・・?)

ただ、髪や頭皮に吸着性(残留性)の強い四級カチオンが高濃度で配合されているため敏感肌やアレルギーをお持ちの方は頭皮への接触は要注意ですね。

※ベヘントリモニウムクロリドやステアロキシプロピルトリモニウムクロリドの安全性については、ごくまれに一過性の軽度の刺激が起こる可能性があります。また一過性の軽度の眼刺激が起こる可能性があり、配合量が多くなるとに眼刺激性が増すものの、配合量が少なければ、皮膚感作性(アレルギー性)は比較的に低くヘアケア製品の配合では、総合的に安全性に問題のない成分であると考えられます。
ただし、3%濃度以上の場合は注意が必要な成分であると考えられます。
このような但し書きがあるようですが、それはあくまでもしっかりと濯ぐことが前提のようです。

また、この製品の宣伝広告には『ダマスクバラローズの芳醇な香りが・・・』とありますが、これらの製品には決まって香料が配合されています。
本当に不思議だけど、消費者の方々は、その事をどのように感じるかですね。

何れにしてもクリームシャンプーと言われるほとんどの製品が主成分として四級カチオン界面活性剤を高濃度で使用しているため、頭皮にタップリと塗布してマッサージをする事はとても危険ですし、残留しやすい成分だけに痒みの原因にもなりやすいと言えるかもしれませんね。

もし使うとしたら優しく塗布して(頭皮は避ける)良く濯いでくださいね。