クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

温度が決め手の健康法

今朝、お風呂のお湯の温度の違いによる健康法をある番組で放送していました。

それによると僅か1度の違い、41度と42度で健康への影響は全く違う結果になるのですが、その鍵を握るのが自律神経です。

41度では副交感神経(リラックス)が発達し、42度では交感神経(興奮)発達することで温度が高いほうが血管が収縮し血流が悪くなり肩こりなど悪影響が現れるのです。

さらに高温のシャワーを長く浴びると皮脂が洗い流され過ぎバリア層の破壊を招き乾燥肌になる事も指摘されていました。

実は、これは頭皮(育毛)にも全く同じ事が言えるのです。

この理屈を『日本予防医学美容家協会』代表者の関先生は少なくとも私がお付き合いを始めさせて頂いた20年以上前から言っておられました。

本当にこの方は凄いと思います。

その理論を取り入れたのが『スカルプウォーターセラピー」なのです。

その原型とも言えるHMシステムを考案され世の中に広めた関先生でもあるのですが、いつの間にかメーカー主導のいわゆる「物売り」に嫌気がさし、自ら小児と女性のための育毛の研究所を始められたのです。

そこでも現在の一般に行われている育毛の間違い(危険性)について講習会で話されている事は「洗い過ぎ」と言う事なのですが、誤解の無いように説明すると「洗い過ぎ」とは毎日洗う事や朝晩二回洗うなどの回数と思われがちなのですがそうではありません。

髪や頭皮は体と違い常に帽子などを被っている訳でも無いので顔と同じくらい汚れやすいのは間違いありません。

一般にほとんどの方が、ほぼ毎日入るお風呂では必ずと言って良いほど体を洗うはずなのに「頭は二日に一回」なんて言う人が時々います。

その理由を尋ねると、ほとんどの方が「抜け毛が気になる」「パサパサになりそう」など洗い過ぎを気にしている様子です。

でも、私達の言う「洗い過ぎ」とは回数ではなく脱脂力の強いシャンプー剤や強いマッサージや強い水圧でのシャワーの使い方なのです。

一般に販売されているシャンプー剤の界面活性剤(洗浄成分)には〇〇〇硫酸と書かれた物が多いのですが、これらは強い洗浄力を持っているため頭皮を守るための皮脂を簡単に奪い取る事になります。

そのため頭皮の乾燥に危険を感じた頭皮ではより脂の分泌が多くなりベトつきや匂、更には痒みを感じやすくなるのです。

それを、優しい洗浄力のシャンプー剤に替え、優しい洗い方に替え、優しいシャワーで濯ぐことは余分な汚れを落とすけど必要な皮脂は残すと言う事になるのです。

簡単に言うと優しいシャンプーで毎日洗うのと二日おきに強く洗うのでは、その方がダメージが大きくなると言う事です。

そのような理屈を盛り込んで『スカルプウォーターセラピー』の施術は行われるのです。

この施術では殆どの方がノンレム睡眠をとりやすくなるのですが、それは弱~い水圧と、ぬるま湯のお陰でもあるのです(それ以上に手技が難しいのですが・・)

今朝のテレビ番組を見ていて「ぬるめのお湯」による自律神経の安定と筋肉の緩みは、まさにスカルプウォーターセラピーのテクニカル技術と全く共通しているのです。

そう思うと30年以上も前から、この育毛法を続けてきた関先生は本当に凄い人だなと、つくづく思います。

髪も体も健康に保つ為には、お湯の温度が重要な決め手となる事が、これでわかりましたね!

※スカルプウォーターセラピーは商標登録を取得しているので「日本予防医学美容家協会」の会員さんのサロン以外では行われていません。
また無断でこの名称を使う事は法律で罰せられます。