クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

オーガニックの基準はあるの?

オーガニックシャンプーについて、よく聞かれますが、これについては何を持ってオーガニックと言っているのか実に分かりにくいですねhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_cry.gif

そもそも現在の日本の薬事法には化粧品のオーガニック認証はありません。

特にシャンプー剤には洗浄成分やコンディショニング剤など化学合成された物が使われているからです。

先日も、あるメーカーのオーガニックシャンプーについて、お客様から聞かれましたが、その配合表を見せてくれました。

水・コセス硫酸Na・コカミドプロピルベタイン・ココアンホジ酢酸2Na。ヤシ油アルキルグルコシド・ババスアンホ酢酸Na・ジメチコン・オレイン酸グリセリル・(アモジメチコン/モルホリノメチルシルセスキオキサン)コポリマー・ジステアリン酸グリコール・アストロカリウムムルムル種子脂・ハチミツエキス・ヘーゼルナッツ葉エキス・オレンジ果皮油・セイロンニッケイ葉油・バニラ果実エキス・アクリレーツコポリマー・ジカプリリルエーテル・ステアレス-4・ラウリルアルコール・ポリクオタニウム-7・トリデセス-5・クエン酸・水酸化Na・グリセリンソルビン酸K・安息香酸Na・硝酸Mg・塩化Mg・メチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノン・リモネン・オイゲノール

普通に合成界面活性剤に、植物系のオイルなどを添加しています(コセス硫酸が洗浄成分のトップだから、いわゆる硫酸系に属しますね)

このシャンプーはツルツルになると評判が良いようですが、この感触の正体はジメチコンや(アモジメチコン/モルホリノメチルシルセスキオキサン)コポリマーなどのシリコーン油で、植物油の良いイメージを誤魔化していますね。
また、植物油やシリコーン油を水に目ぜるための可溶化剤(界面活性剤)は当然ですが合成系の可溶化剤が使われています(そうでないと水と油は混ざらない)

それよりも気になるのは安息香酸やソルビン酸などの合成防腐剤を配合している事ですが、この原料はアレルギー報告があるため、この時点で無添加でもないし、もちろんオーガニックとしてはおかしな事になりますねhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ang.gif

因みに、同社のシリーズ商品にはメチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノンなどの刺激性が問題視されている防腐剤も使われているようですhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bomb.gif

それでもオーガニックシャンプーと言っている事が、私には意味不明ですけどね?

このように、シャンプー剤のオーガニックは本当に製造が難しく、ましてやこのシャンプー剤のようにシリコーン油を使っていることは水に分解されることが無いため、生体には良いとは言えません。

でも、使っている方が良いと感じているならば、それはそれで良いのかな?

ただ、完全オーガニックとして信じている人がいれば、その方たちには気の毒な事ですね
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