クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

技術の低下は避けられない?

今日、美容室の求人広告に目が止まり読んでみると「カラーとシャンプーが出来ればOK」さらには「経験・実力・年齢は問わず、原則レッスンはありません」と書いてありました。

経験や実力を問わないだけでも驚きなのに、原則レッスンはありませんとは本当に驚きます。
これでは技術の低下も仕方がないのかな?と思いながらも「美容業界も、とうとうここまで来ましたか」って思しまいました。

今までにも新規オープンの求人で「オープニングスタッフ募集」と言うのを見て不思議と言うか、それで良いの?って思った事は何度もありました。

それは美容室の売り物はその店独自の技術であり、それを気に入って頂いた事でお客様が喜んで下さるものだと思うのに、それを急遽雇われたオープニングスタッフやレッスンもしないスタッフに経営者の理念や技術の均一化が出来るわけがないと思っているからです。

昔、私たちが技術者になるためには早くても3年ぐらいはかかったものです。

勿論もっと早くに技術者になることもできたのでしょうが、大勢のスタッフにサロンのの理念や技術を均一化をさせるためには一つ一つのカリキュラムを確実にこなし個人のスキルアップをさせるのが必要だったからだと思います。

それは、サロンを選んで下さったお客様への礼儀であり、そのサロンの看板を背負うスタッフ達の誇りやプライドだったりしたのではないのかな?って思います。

それにしても、ここまでインスタント美容師を経営者が望むようになってしまった事はとても残念でなりませんね。

古い考え方と言われても、私は鍛錬した技術者がお客様に接する事こそが自分のサロンを選んで下さるお客様への礼儀だと思いますが、皆さんはどのように思われるでしょうか?