クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

シャンプー剤の必要性?

 

最近はネットでも「シャンプー剤が良くない」と書かれ「湯シャン」をしている人がいるようですね。

以前、あるテレビ番組で「一週間湯シャンだけでも頭は臭くない?」と言う視聴者の書き込みについて女性アイドルを使っての検証をしていたのを見ました📺

その時のMCのAさんが女性アイドルの頭の臭いを嗅いで「臭っ」と言って鼻をつまみました。

そりゃあ、そうでしょう。何しろ毎日皮脂が分泌していて、しかもお湯だけでは皮脂が残り酸化(過酸化脂質)し、悪玉菌の宝庫となりますからね😱
臭いの元は食品も体臭も同じで全ては雑菌の増殖によるものです。

とは言え、シャンプー剤が悪いと訴えている事について全てが間違いであるとも言い切れません。

それには皮脂を落とし過ぎるのも、あまり良くない場合がありからです。
つまりはシャンプー剤の「質」の問題です。

頭皮やお肌に良いシャンプー剤の条件とは『皮膚常在菌』のバランスを崩さない事が需要ですが、人の腸内にも善玉と悪玉がいるように、皮膚常在菌にも善玉菌や悪玉菌がいるのです。

そのバランスが崩れると臭いの原因になったり頭皮湿疹やアレルギーなどの疾患の原因ともなるのです😔

最近でこそ「皮膚幹細胞」の重要性を訴えている化粧品メーカーが出始めてきましたが、それ以前に皮膚常在菌のバランスはもっと重要なことなのです。

一般に消費者の方々が選ぶ『良いシャンプー』と言うのは手触りや香りで評価される事が多く、皮膚の常在菌のバランスまでに拘る事はありません。

その為、多くの化粧品メーカーも感触向上や髪に香りが残る原材料を喜んで配合しています(それはメーカーにとってもありがたく、原料もメチャクチャ安いのです)

もし、常在菌のバランスに拘るのなら石油合成の防腐剤や香料は入れられないし、シリコン配合なんて製品は論外です。

一時期、シリコンが毛穴を詰まらせ、抜け毛や薄毛になるとも言われた時期がありますが、本当はそんな単純な副作用では無いのです。

それはまた別の機会に説明するとして、私がシャンプーの開発をする時に一番重視しするは皮膚常在菌(善玉菌)のバランスを保つために重要な洗浄成分の選定と防腐剤の質です。

難しい話になりましたが、簡単に言うと洗え過ぎるシャンプー剤や何十年も腐らない化粧品は危険だと言う事です。

それからベビーオイルやツバキオイルなどで頭皮をマッサージする人もいるのですが、脂を油で溶解しながら汚れを取り過ぎる事も頭皮のバリア層の破壊にも繋がり案外アレルギーを起こすことがあります。

シャンプー剤の重要なポイントは汚れを落とし過ぎない事と強すぎる防腐効果を持たないも事。

それらのバランスに優れているシャンプー剤こそが頭皮や髪に良いと言えるでしょうね。

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女性の髪や頭皮の健康を守るためにはシャンプー剤が最も重要だと言う事です。
それは何しろほとんど毎日使う最も身近な化学薬品ですからね。

これは女性の育毛をずっと続けて来たから分かる事です。