クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

シャンプー剤のとろ~りは要注意?

シャンプーの安全性の見極めについて良く聞かれますが、製造に携わる人でない限り、なかなか難しいと思います。

そこで、今回はシャンプー剤選びで「これは避けたい」と思うポイントを自分なりに書いてみます。

それはズバリ『粘性』です(とろ~りは良くないよ)

シャンプー剤に粘性を出すための増粘剤には防腐剤やポリマー系のコーティング剤が使われ、頭皮の代謝の妨げになり発毛能力が衰えるからです(育毛には不向き)

今ではインターネットを見れば原料の安全性などは簡単に調べら、界面活性剤の原料由来(石油系か植物系)には関心が高く検索される事も多いようですが、防腐剤に対しては以外と関心が低いようです(界面活性剤の硫酸系は論外です)

ただし、防腐剤については原料の段階で配合されているものもあるため配合量を見極めるのが難しいことも確かです
(原料の段階での配合は、ごく僅かで様々な安全基準をクリアしているため、あまり心配ありません)

そこで製品の特徴から見えてくる安全性があるのでが、その一つが粘性ですが、シャンプー剤には使い勝手や高級感を出すために粘性を上げることがあります。

その原料には天然系かポリマーの増粘剤を配合するのが一般的ですが、特に天然系とはカラギーナン(海藻系)やマンナン(こんにゃく)などが増粘剤は、天然系の原料は安全性が高いイメージとは逆に腐敗しやすいために必ず防腐剤を使います。

一般の人は(美容師も知らない人が多い)シャンプー剤を作る工程をあまり知らておらず、全ての配合原料を一気に混ぜるようなイメージがあると思いますが、実際には初めに界面活性剤溶液や増粘溶液などそれぞれを作り、順番に混ぜ合わせるのです(増粘剤は前日に作る)

ただ、天然系の増粘液は腐敗しやすいため、この時点で防腐剤を必ず添加しないといけないのです。

つまりシャンプーや美容液の粘性(とろ~りタイプ)には必ず防腐剤が使われるのです。

(例えば、最近ではヒアルロン酸原液美容液と言うのがあります。この成分表を見ると水・ヒアルロン酸・メチルパラベンとの順番で表記されています。つまり、その中身は順番通り水がほとんどでヒアルロン酸メチルパラベンは数%程度の配合となります。それでもヒアルロン酸原液美容液と名乗れるんですね。本来のヒアルロン酸100%なるものは粉末で原料価格も1kgで何十万円と言う代物です)

ここまで書けばお分かりなると思いますが、シャンプー剤で粘性がある物には増粘剤が使われ、それには必ず防腐剤が使われているのです。

まだまだ、化粧品づくりにはたくさん隠された危険性が潜んでいますが、安全なシャンプー剤選びの基準は、出来るだけ水に近い物が良いのです。

※植物エキス等の種類はたくさん配合していても安全性は高いです。なので種類が少ないほうが良いと言うのも原料の由来によりますね。