クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

日本人らしさ(山本寛斎さんは凄かった)

前回の石川選手の記事の関連か?と思えるような事ですが、今晩『爆報THEフライデー』を見ていたら、山口小夜子さんの特集を放送されていました。

かつて、モデルとしては全く無名時代の山口紗代子さんは受けるオーディションは全て落ちていて、その理由はなんと黒髪がダメだったそうです。

あるカメラマンなどは「何でそんなに黒い髪をしてるの、髪染めなよ」と言われたそうです。

そして「これが最後、これでダメならモデルを辞めよう」と決めて受けたオーディションで「君は素晴らしい、その黒髪のままでいい」と選んだ人こそ世界的デザイナー『山本寛斎』さんでした。

当時、日本の雑誌の表紙はほとんどが外国人モデルで日本人らしさを持つモデルがいなかった事に不満を抱えていたと山本寛斎さんは言っていました。

日本人らしさとは「日本人にしかないストレートの黒髪」だと山本寛斎さんはずっと感じていたそうです(同感です)

そして、初めてパリコレに出演し、あるデザイナーさんにスカウトされる事になるのですが「君にはオーディションはいらない。僕のショーに出てくれ」と声を掛けたのが、あの『ジャンポール・ゴルチエ』さんでした。

勿論「その黒髪のままでいい』と言われ。

そして、そのショーのランウェイを堂々と歩き、ラストには出演したいモデル全員が黒髪のウィッグを被りました。

「時代遅れ」と言われた黒髪のジャパニーズビューティーが世界に認められた瞬間だったそうです。

このブログにも何度も書いてきた「黒髪」と言うキーワードは、今ようやく見直されて来たのかも知れませんね。

最近は黒髪に染め直している若者が増えています。

「日本人にしかない魅力をもう一度見直してくれたら」なんて思うのは私だけでしょうかね?

 
左が母親で右は娘です。親子揃ってずっと黒髪です。
理由は艶も質感も、最も綺麗に見えるからです。


7年前の留学の時も黒髪。

娘は物心ついた頃からずっとストレートのロングヘアで、しかも一度もヘアカラーをした事がありません。
その事について何時も「美容師の娘なのに」と言われることに違和感を感じるそうです。
でも「綺麗な髪」と言われることには喜びを感じているのかも知れませんね。