クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

まだ人工的なツヤが良いのかな?

今日もまた、ある美容ディーラーさんからダイレクトメールが届きましたhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/mail.gif
それはプラチナ配合のトリートメントで「とんでもないつや出し効果がある」と書かれていましたhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif

本当にプラチナだけでそうなるのなら素晴らしいと思いましたが、それは不可能な話です(商品開発をしてる人には、簡単にわかる事)
そこで、配合成分を調べてみると案の定、ちょっと気になる化学薬品が使われていましたhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_z.gif

まず、気になる原料はベヘントリモニウムクロリド(別名、塩化アルキルトリメチルアンモニウム)が配合されていることです。
一般的なヘアケア製品に配合されることが多く身近な成分で、イオン性界面活性剤のひとつであるカチオン(陽イオン)界面活性剤として、リンスやトリートメントなどによく含まれています。

髪に柔軟性・指通り・帯電防止・殺菌力があることから、ヘアケア製品だけでなく衣料用柔軟剤や除菌剤、合成洗剤などにも多く使用されています。

但し、安全性に関してはカチオン界面活性剤の四級カチオンにあたるため、皮膚への刺激性も強く安全性は高いとは言えませんhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ang.gifたんぱく質変性作用(髪の内部に存在するたんぱく質を変化させる)もあるために、髪の弾力性も失われ、継続的な使用には注意が必要ですhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bomb.gif

さらに問題なのは、アレルギー性皮膚炎を起こす可能性も指摘されている、旧指定成分(表示指定成分)なので、可能な限り配合されていない商品を選んだ方が安心でしょうhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_full_s.gif

次に気になる原料はクオタニウム-18です。
これも陽イオン(カチオン)合成界面活性剤の代表的なもので、炭素数14~18くらいの飽和した直鎖アルキル基を含む塩化ジアルキルメチルアンモニウムです。

毛髪に対する柔軟、帯電防止・乳化剤・保湿剤・殺菌力などの能力があり良く使われますが、皮膚刺激性は弱いもののアレルギーの報告がありますhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_cry.gif

今日、届いたDMには「塗ったままドライヤーを使う洗い流さないトリートメント」として説明に書かれていて、使い勝手と仕上がりの美しさをアピールしていましたが、どこにも安全や安心の文字は見当たりませんでしたhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_z.gif

それどころか上記に書き出した原材料は、何れも洗い流すことを前提に作らたものではないのです(これをリーブオンで使うと脱毛の危険性も考えられます)
でも、もしも行きつけの美容師さんが「凄いトリートメントがありますよ」と言われ、お勧めされたなら、ほとんどの人がその施術を行い、感触や艶に喜びを感じる事でしょうhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif(販売商品は内容成分を調べられるけどプロが使う物は中身が見えないからなお危険ですね)

そこに迫りくる危険性は別として・・・

でも、こんな人工的なツヤツヤ・サラサラの髪より毛髪も健康的で自然な髪が私は好きです。

私は何時も思うのですが、このようなトリートメントがなぜ必要なのか?

それには日頃の過度のパーマやヘアカラーにより毛髪の損傷が酷くなっているのが問題なのでは?と思います。

私はトリートメントを勧めるよりもトリートメントしなくても良い毛髪にしてあげる事が美容師としては大切なことだと思っていますhttp://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_full_s.gif

だから、当店にはトリートメントのメニューは無いのです。