クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

コロコロ変わるコンセプト

コロコロ変わる大手化粧品メーカーのいい加減なコンセプトには、もうガッカリを通り越して、怒りすら感じますね
消費者は実験材料ではありません
以前「えっ水だったんですね」って言っていた商品は、そのコンセプトが失敗に終わりました
勿論、日本の水道水は世界で最も安全で、身体によいかどうかは別にして、そのまま飲めるのはおそらく日本ぐらいだと思います
その水道水が髪のタンパク質を傷つけるのなら、日本人で美しい髪を持った人は一人もいなくなるでしょう(それに危険で飲めない)

そして、今度は「美容室で綺麗になった髪の状態を続かせるために」と当たり障りの無いコンセプトにしてきましたが、この処方がとても残念です

水 ビスアミノプロピルジメチコン ステアリルアルコール ベヘントリモニウムメトサルフェート セタノール イソプロパノール 香料 ベンジルアルコール パンテノール パンテニルエチル EDTA-2Na BG シルクエキス 変性アルコール 硝酸Mg(キ) メチルクロロイソチアゾリノン 塩化Mg(キ) 黄4 メチルイソチアゾリノン 赤227 青
 
このメーカーもかつてはノンシリコンを謳っていたのに『ビスアミノプロピルジメチコン』そしてステアリルアルコールやセタノールなどの旧指定成分などの配合でアレルギーの心配がある処方をするなんて・・・って思います
 
これにはコストダウンが大きく関わっているのでしょうが、これだけ大々的に宣伝広告費を使いながらも低価格に抑えるには仕方が無いのでしょうか?
ただし、このメーカーやこの商品だけを攻撃しているわけではなく、大手化粧品メーカさんにはヘアケア商品を化粧品としての認識がまだまだ低く、いまだにシャンプーは洗剤の位置づけをしているとしか思えません
ドラッグストアの広告でも残念な事に台所洗剤とヘアケア商品がほぼ同じぐらいの価格で売られています

台所洗剤は雑貨登録の最も自由度の高い処方(安い原材料)で作れるものに対し、化粧品登録は直接肌に触れるものであるだけに本来は審査も厳しいはずなのに(それでも大手メーカーは・・・)
私たちは多くのお客様の薄毛や抜け毛の悩みを改善に取り組んできましたが、そのために美容施術やヘアケア商品にも細心の注意を払ってきました
だからこそ、影響力が大きい大手化粧品メーカーさんも早くまともな商品作りになって欲しいと思います
コロコロ変わる大手化粧品メーカーの髪の傷みの原因には「水だったんですね」ではなく「シャンプーだったんですね」と言う日が来るのかも・・・