クレール美容室のブログ

現役の美容師にしか分からない美容の本音を書き綴っています。

補修しているはずが?

最近はヘアオイルを使う人が多いようですが、そのほとんどの製品に「植物性オイルを配合」「ボタニカルオイル」なんて書いているけど本当かな?って思い人は何人ぐらいいるのでしょうか?

あるサイトで「洗い流さないトリートメントを検証」と題してヘアケア専門家?の意見を参考にランキング形式で掲載している物を見ました。

そこには矛盾点がたくさんありますが、価値観は人それぞれなので私の独り言として捉えて下さいね。

そもそもヘアオイルと言うもの自体が自然のオイル(アルガンオイルやホホバなど)で出来ていると思っている人が多いようですが、実はほとんどの製品がシリコンなのです。

ここに、そのサイトの解説をまとめた物を書きました。

コーティング力が強い成分は、ジメチコン・シクロメチコン・シクロペンタシロキサンなどといったシリコーンです。頭皮の毛穴に詰まった汚れや皮脂、スタイリング剤は「脂」です。

毛穴に脂が詰まったままでは、かゆみ・フケ・ニオイ・抜け毛などのトラブルの原因になってしまいます。シリコーンやコンディショニング成分が配合されているヘアオイルを使うと、かえって頭皮の毛穴に詰まる原因になってしまいます。

肌が弱い方やニキビができやすい方の場合、毛先につけたヘアオイルが首・デコルテなどにあたって吹き出物ができる恐れもあります。肌トラブルを避けるならば、成分がシリコーンに偏っておらずに保湿&補修成分がバランスよく入っているヘアオイルを選ぶのがベストです。

第一位 D  〇ー〇ェクト ヘアオイル

ジメチコン、シクロペンタシロキサン、アルガニアスピノサ核油、マンゴー種子油、オプンチアフィクスインジカ種子油、ポウテリアサポタ種子油、γ-ドコサラクトン、ステアルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解ケラチン、ケラチン(羊毛)、加水分解ケラチン(羊毛・羽毛)、イソステアロイル加水分解ケラチン(羊毛)、ハチミツ、(加水分解シルク/PG-プロピルメチルシランジオール)クロスポリマー、(ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ)ヒドロキシプロピル加水分解シルク、イソノナン酸イソノニル、ダイズステロール、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、ジメチコノール、水、PEG-3ジメチコン、クオタニウム-18、ベヘントリモニウムクロリド、プロパンジオール、香料

第二位 〇ュレーム 〇ァンタジスト 〇ンセントレート オイル

ジメチコン、水添ポリイソブテン、イソステアリン酸ジメチコノールアスコルビン酸、アルガニアスピノサ核油、オリーブ果実油、トコフェロール、バオバブ種子油、パルミチン酸アスコルビル、ブドウ種子油、ホホバ種子油、イソステアロイル加水分解コラーゲン、オリーブ脂肪酸エチル、フェニルトリメチコン、フェノキシエタノール、香料

第三位 〇ERCU〇YDUO エレガンスヘアオイル

シクロペンタシロキサン、ジメチコン、ジメチコノール、スクワラン、(アブラナ種子油/シナアブラギリ種子油)コポリマー、バオバブ種子油、メドウフォーム-δ-ラクトン、ラノリン脂肪酸ビスセテアリルアモジメチコン、ヤシ油、ゴマ油バコパモンニエリア油、テルミナリアアルジュナ樹皮油、クルクマアングスチフォリア根茎油、アンマロクエキス、テルミナリアベリリカ果実油、ビャクダン油、ベチベル根油、ミロバラン果実油、アダン油、ストリクノスポタトルム種子油、アロエ ベラ葉エキス、アザジラクタインジカ葉油、クリヌムゼイラニクム油、テツザイノキ樹皮/葉油、ナンバンアイエキス、ヒマシ油、ベンガルカラタチ葉油、ヨウサイ油、ライム油、タカサブロウ葉油、ツボクサエキス、キンマ葉油、マンゴー種子油、モノコリアハスタタ油、ツルノゲイトウ油、コスキニウムフェネストラツム茎油、バターエキス、トコフェロール、香料

黄色いマーカーは代表的なシリコンです。

それにしても随分んなシリコン配合ですね。これでツルツルしない方がおかしいよね。

これ以上はどれも同じだから掲載しませんが、そもそも毛髪の主成分は80~90%がケラチンと言う水溶性のタンパク質で出来ています。その残りは水分、メラニン、脂質となっていて、本来毛髪の脂はほんの僅かなのです。

多くの方は髪の艶を決めるのは、キューティクルだと思っていると思われますが、実はキューティクルの表面には18-MEA(メチルエイコサン酸)という脂質が髪の艶や美しさに大きく関係しているのです。

そして、この18MEAは一度のパーマやヘアカラーの施術で80~90%ぐらいが奪われてしまいます。

キューティクルとキューティクルの間を結合させているCMCにも影響を与え間充物質のケラチンが流出し、髪はパサつき纏まりが悪くなるのです。

その為にヘアオイルを使う人が多くなりましたが、これはある意味ヘアカラーやパーマの施術によるダメージの差により必要とされているのだと思います。

最近はセーヌを通販似てたくさんの方々にお買い上げ頂きましたが、その中で「凄く良かった」と言うお声を頂く方が大半したが、それでも中には「パサつく」「物足らない」などのお叱りを頂く事もありました。

そこで色々とお手入れ法を伺うと、良くないとのご判断を頂いた方の大半がヘアオイルや洗い流さないトリートメント剤を多用されていたようです。

今回の説明でお分かり頂けたかと思いますが、シリコン(Si)はガラス系のコーティング剤ゆえにコーティング能力も強くケラチンなどの水溶性の原材料が浸透収集される事はありません。

でもシリコンは毛髪は補修するつもりのはずが出来ないのは、元々皮膚や毛髪に存在しない石油由来の化学薬品だからです。

私はシャンプーも基礎化粧品も設計する時に動植物の原料由来に拘りますが、それは人間が食べる栄養素であり、そこからかお肌や髪などの細胞が作られるからです。

決して石油製品を口にして良いと思う人はいないと思うけど、それでも人はそのような製品を髪やお肌につけてしまうのだろうか?

セーヌやラ・ポーデュベベはある意味、漢方薬のように穏やかな効き目なのかも知れませんが、それは「ずっと安心して使ってほしい」と思うから、そう作っているのです。

因みに当店にはヘアオイルやヘアワックスなどの製品は販売していませんが、お客様からのご要望もありません。

それがヘアカラーやパーマの施術の全てを現しているのかもしれませんね。

※一般的にオイルの沸点は180~200℃くらいですがヘアアイロンも180~200℃ぐらいなので、ヘアオイルを塗布してヘアアイロンを使うと徐発しにくいオイルの特性上、毛髪は唐揚げ状態になりますね。

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